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主にF1関連の写真を掲載しています 

2016年03月

2016年開幕戦、新予選方式で行われましたが、個人的には悪い点ばかりが目につきました。
まだ1回やっただけだし、と言いたいところですが、何回やってもこの方式はダメな気がします。


・下位チームほど厳しく、その分トップチームに有利

まずQ1ですが、下位チームはソフト側のタイヤを使えるだけ使って少しでも上に行きたいはずですが、新方式だと下位であるほど、次のアタックをするチャンスがありません。
タイヤはあるのに、予選時間自体はまだあるのに、1回アタックしただけでタイムオーバー。

トップチームは今まで通り、1回のアタックでQ1突破に十分なタイムが出るのでもうアタックしませんし、結果的に下位チームのアタックできる回数を減らしただけです。


・ 時間が残っているのに予選終了

誰もが思ったことだと思いますが、早くタイムを出さなければならなくなった分、時間が余ってしまいます。
今回Q2、Q3ともに2分以上残ってる時点で全車がピットに収まってしまいました。

余裕のあるメルセデスだけがQ3で2回アタックしたわけですが、それは昨年までもあったこと。

違うのは今年は早くタイムを出しておかないと下位で確定されてしまうので、Q3で1回アタックのマシンが早々にアタックを終えてしまうところです。

昨年までなら、1アタック勢も最後の時間帯に出て、チェッカーと同時に次々とマシンがタイムを塗り替えポール争いをしていたところが、新方式ではそれができなくなりました。 

タイヤのセット数を増やせばという声も聞きましたが、タイヤをいくら増やしてたところで、この方式では最後にポール争いができるのが2台だけに限定されてしまいます。

例えばチェッカーで5位から大逆転でポール奪取みたいなことが理論上ありえなくなってしまいました。
最後までポールポジションが誰になるか、そんなワクワク感も大事だと思います。


・波乱が起きる要素は旧方式と大差ない

新方式は速いマシンが予選で下位に沈むという波乱を狙ったものだと思われます。

それは上位勢が1回目のアタックで失敗してノックアウトされることを期待しているのでしょうが、不安定な天候、トラブル発生、カットラインの見誤り、イエローフラッグの巡り合わせなどで番狂わせが起きるのは旧方式でもよくあったことです。

新方式でこのような番狂わせが少しは増えるでしょうが、何回か経験すればそれも減って結局すぐ元通りになると思います。


・忙しく気になる90秒カウント、でも緊迫感はイマイチ

テレビでは画面上で残り90秒がカウントされていきますが、その時点の最下位マシンのアタックが全然間に合わないことが多く、カウントが始まる前に実質確定してしまっている場合が多いので、意外と緊迫感がありません。

カウントが0になる直前に毎回のように順位がひっくり返ればそれなりに盛り上がるのでしょうが、そんな都合よくはいきません。 

それでも、画面のカウントと順位ばかり気になるので、肝心の走りを集中して見ることが難しくなってしまいました。

さらに、忙しくみんながアタックするので、予選後にジャマされただの何だのと審議が増えて今以上にペナルティだらけのグリッドになってしまう懸念もあります。


・つまり

長文でいろいろ書きましたが、結局は旧方式の方がわかりやすく、おもしろかったと思うわけです。

テレビ視聴者はもちろん、特にサーキットで観戦しているお客さんにとって、時間を追うごとにコースを走るマシンが次々と減っていくのは嬉しいことではないと思います。

現地観戦では自分の前を次から次へとマシンが走り抜けていくのが楽しいし、それを見に来ているわけですから。

鈴鹿に行く身としては、少なくとも日本GPがこの新方式ではなくなっていることを祈るばかりです。


そもそも、予選の方式に問題があるなんて話は聞いたことがなかったですし、新方式の案すら聞いたことがなかったのに、開幕直前にいきなり変更が決定されたことに驚きました。

予選がつまらなかったとしたら、メルセデスが速すぎてポールを取りまくっていたせいであって、予選方式に問題があったとは思えません。 そこから間違っているのだと思います。

速い順のグリッドが気に入らないなら、予選を廃止して、グリッドは前レース結果やランキングのリバースグリッドにすればいいだけです。 

まぁそんなのはF1ではないので反対ですけどね。 

予選は対等な条件で速さを競うもの。だからこそ最速の称号、ポールポジションに価値があります。
人為的に多くの罠を仕掛け、穴に落とそうとする考え方自体、個人的に気に入りません。

ルールを複雑に増やし、スポーツ性よりもエンターテインメント性ばかりに偏っている感がある今のF1。
ファンやドライバーが望んでいるのは逆で、スポーツ性をもっと増やす(取り戻す)ことだと思うのですが。


(3月21日追記) 

予選翌日、新予選方式の撤廃が発表されました。

よかったと思うと同時に、重要案件は先延ばしにしてなかなか決まらないのに、こういう時だけは決断が異常に早い今のF1にやはり思うところはあります。

そして、開幕戦に間に合わせるために、おそらく必死でがんばったであろうシステム作りをした人には同情してしまいます。


(3月25日追記)

今度は新予選方式の撤廃の撤廃が発表されました。

もう何が何やら。

新しいことを試すなら、いきなり実戦ではなく、テストなどでしっかりシュミレーションして、効果が実証できてから導入するべきです。それから微調整を加えるくらいで。

チャンピオンシップが懸かっている実戦でお試し的なルール変更をするのはとてもプロスポーツとは思えません。 

F1人気の低迷対策で何かやりたいのはわかりますが、やり方を間違えて明らかにに逆効果になっています。 

悪い意味で大きな話題になっていますが、まさかそれを狙ってやっているのかとすら思ってしまいます。 

ホンダ青山本社で行われたF1マシンの展示イベント。

お目当てはマクラーレン・ホンダMP4-30。

これまでレースやイベントでMP4-30として展示されていたマシンは、MP4-29にロングノーズ付けて2015年カラーリングを施した、言わばなんちゃってMP4-30。

今回展示されたのは、それではなく本当に2015年仕様の正真正銘MP4-30。

ショートノーズにSダクト、そしてサイズゼロの絞り込み。

リアから中を覗くと、排気管の先にはなんとエンジン本体も見えました。

ほかにもロータス99T、BAR006、スーパーアグリSA07と、合計4台のマシンが。

この4台、タイヤがピレリ、ブリヂストン、ミシュラン、グッドイヤーとすべて別メーカー。

こんなところでもF1の歴史も感じることができました。


【フォトギャラリー】 マクラーレン・ホンダMP4-30の写真はこちら


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年に1度のフェラーリの祭典。今年は鈴鹿まで行ってきました。

今となっては懐かしい迫力のF1サウンドを求めて。

が、当初4台参加の予定だったのが、持ち込まれたマシンは3台、実際に走ったのは2台。 

期待していたマシンの台数が半分になってしまったのだけが、ただただ残念。

高確率の雨予報がハズれ、天気がもってくれたのは幸い。

シューマッハ時代のV10ミュージック、思い出の鈴鹿で堪能できました。


【フォトギャラリー】 Ferrari Racing Days 2016の写真はこちら

【フォトギャラリー】 フェラーリF10の写真はこちら

【フォトギャラリー】 フェラーリF2003-GAの写真はこちら

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